リノベーション詳細
- エリア
- 東京都
- タイプ
- マンションリノベーション
- 延床面積
- 70.27m²(施工面積:70.27m²)
- リノベ費用
- 1170万円
- 間取り
- 施工前:3LDK+W → リノベ後:1LDK+W
- 築年数
- 27年
- 改修範囲
- フルリノベーション
- 完工日
- 2021年11月
間取り図ビフォーアフター
BEFOREリノベーション前
AFTERリノベーション後
照明使いの空間演出
もともと3LDKだった間取りを広々1LDK+WICへリノベーションしました。シンプルに見えるデザインの中で、陰影による造形が美しく空間を演出しています。その細部をご紹介いたします。
まずはエントランスから。両隣に洋室があり、壁に囲まれていた玄関ですが、片側の洋室を土間に変更し広々としたエントランスホールになりました。フロアには大胆な班模様の入った石調タイルを使い、自然で雄大な石の質感があります。
玄関入って左側には小さなカウンターを設けました。インテリア小物で玄関を飾る場所、又は鍵などを保管する場所として重宝する小さなスペースです。
その上に設置したのが丸い透明ガラスのブラケットライトです。一つ一つ、絶妙な凹凸のあるヘキサゴンで構成された丸いガラスが壁に美しい模様を描きだします。直下にあるカウンターを暖かく照らし、帰宅を優しく出迎えています。
自転車やスーツケース、キャンプグッズなど、様々なアウトドア用品を置くための十分な広さを確保している土間は玄関から続くタイルフロアにあり、非常に便利に活用できます。その奥の壁には可動棚を設け、大容量の収納棚となっています。壁を収納場所として活用し、フロアが乱雑になることはありません。可動棚の面のみ淡いグレーのアクセントクロスを採用し、魅せる収納棚として、さりげない演出がされています。
土間から続く場所にウォークインクローゼットがあります。タイルからフローリングに変わることで、ここから室内であることが明確です。扉を設けずオープンにすることで自然の風と光を取り入れています。壁は白からワントーン落とした淡いベージュにしました。自然の光を生かした部屋の明るさとなり、居室ではなくクローゼットであることが一目瞭然です。
ウォークインクローゼットから続いて洗面所になります。玄関から土間、土間からクローゼット、クローゼットから洗面室へ、一切扉を設けずにオープンにつなげています。帰宅してからドアノブに触ることなく洗面まで導線が繋がり、非接触で手洗いまで行けるのは需要の高い安心生活設計です。
洗面室にも丸いブラケットライトを設置しました。黒のアイアンでライトを支えるデザインのランプは、かわいらしくも存在感があります。洗面室に採用しているクロスのモザイクタイル柄がランプを中心にふんわりと強調され、優しく清潔感のある空間が演出されています。
LDKは、もともと和室があった壁を取り払い、大きな1室となりました。将来的には壁を再生して洋室を増設できるように天井下地が作られています。フローリングには無垢材のオークを使い、クリア塗装で仕上げることで自然の木の色が生かされ、温もりを感じます。
全体的に白でまとめた部屋の中で、一面の壁にアクセントクロスでベージュを採用しました。1面だけ少し色味を変化させることにより、グッと大人の洗練された印象になります。
アクセントクロスを使用した壁は上部に数センチふかした垂らし壁を作り、中に間接照明を仕込みました。同時にピクチャーレールも仕込まれています。ピクチャーレールからは自由に小物を垂らすことができ、間接照明も相まってインテリアの幅が大きく広がります。
天井からは主張しすぎない白のスポットライトが定間隔に部屋全体を灯し、壁側からは優しく間接照明が明るさをプラス。ホテルの様な心落ち着く空間に仕上がりました。
仕切られていたキッチンは壁を取り払い、オープンなカウンターキッチンとなりました。リビングとの一体感があります。キッチン内の壁はサブウェイタイルでアメリカントラディショナルなスタイルに。規則正しく並ぶタイルが整頓された美しいキッチンを演出します。
キッチンカウンター上部には2つのペンダントライトを設置しました。こちらでも丸いガラス傘タイプの照明を採用しています。波打つガラスが光をぼかすように映し出し、癒される灯りです。カウンターにペンダントライトを設置することにより、都会的なカフェの様なキッチンが完成します。リビングの間接照明とも相性抜群で、スタイリッシュな空間に仕上がりました。
こちらはメインベッドルームです。壁には2つのブラケットライトを設けました。今までのガラス傘タイプではなく、自然素材の木で作られた傘が特徴の照明です。フローリングの無垢材と相性が良く、明るさと同時に温かみを感じます。
照明は、その種類、傘のデザイン、素材や大きさ、光の色、設置箇所、によって様々な表情を見せてくれます。そしてその一つ一つがインテリアアイテムとして部屋全体に彩を添えます。アクセントクロスとの相性を考えて選択していくのも一つの方法でしょう。電気配線から設計できるのもリノベーションの特徴です。後から照明家具やインテリア照明を追加することもできますが、設計段階から室内に配置する照明を一つのデザイン要素として選択してみるのはいかがでしょうか。